先日の木曜日、会津珈琲倶楽部で演奏してきました。両親ともに会津出身なので子供の頃の夏休みは西会津の母方の祖父母の家と若松市内の父方の祖父母の家を行ったり来たりして過ごしていました。祖父母が他界してからはなんとなく足が遠のき、尋ねる機会も無くなっていた会津との縁を友人がまた繋いでくれました。市島徹さんとは大学は違いましたが同じ峰岸壮一先生門下。先生宅での新年会で入学した年に知り合い同じ福島出身ということで仲良くなり、卒業後も「同志」としてずっとお付き合いが続いていました。卒業して故郷のいわきに帰り、地元に根を張り福島県内をとびまわってフルートの指導をしていた彼と「老後は二人で『夫婦もどきフルートデュオ』を結成して県内をまわろう」と楽しみにしていたのですが、その相方は2年間の闘病の末、今年1月に天に召されてしまいました。大切な友人との思い出が凝縮された場所「会津珈琲倶楽部」での一夜はコンサートというより「夜会」という雰囲気のごく内輪の、限られたメンバーのみが参加の会。バロックファゴットで共演したファゴット奏者の高橋あけみさんも同じく市島さんの友人でこの夜の為に山形から来てくれました。彼女と知り合ったのは3年前なのですが、これも驚いたことに夫と生前ご縁があった方。2日遅れの誕生祝いもしていただいたのですが、高橋さんが撮ってくれたその1枚に説明できない不思議な光が写っていて、全員が「絶対天国から来てるね」と疑うことなく納得。
街中で時々「人相見」の方に声をかけられることがあるのですが、前回言われた言葉は「護られていますね」。出席されていた方が「奇跡の小さな演奏会」とSNSに投稿してくださいましたが、空の上の友人、祖父母、両親、夫、多くの人に「護られている」と感じた特別な時間でした。